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教室案内・・・上級コース [過去の教室案内(~H23年)]

上級コースのご案内をいたします。

[いす] 上級コース


中学生対象の、考察力と論理性を高めるコースです。

中学生は「自分を語る」ことに躊躇する年頃・・・ともいえます。
他人とまったく同じではつまらない。しかし、大きく逸脱はしたくない。
プライドを強く持っている反面、自信を保てずにいるところもある。
そんなアンバランスな状態が影響してか、書くのを億がったり、無難にまとめて終えたり、という姿をよく見かけます。

しかし私は、このアンバランスな時期だからこそ、「作文」だと思います。
書くとなると、どうしても自分を見つめなければなりません。
自分を見失いがちなこの時期、自己と真正面から向き合い思索する体験を重ねることは有益です。それは、今後の「その人のあり方」をつくっていくことになると思います。

成績が点数で計られ、人の価値は何で決まるのかと不安になる頃だからこそ、自分を逃げずに考える時間を持ってもらいたいと思っています。



具体的に課題をいくつかご紹介しますと・・・

  • 描写(「嬉しい」「寒い」「強風」などの言葉を用いないで描写で読み手に伝える)
  • 演出して書く(ドラマのように書く、短時間のことをぐっと引き延ばして書く、他者の視点で書く)
  • 生活文(友達のこと、部活のこと・・・)
  • 意見文(討論と意見文に取り組む。視野を広げ、論理的思考力を高める)
  • テーマ作文(言葉の意義を考えながら、与えられたテーマに思いを巡らし語る)
  • 時事テーマ(社会的な問題を取り上げ、討論と意見文に挑む)
  • 昔話・文学作品を読み込み、意見を述べる
  • 簡潔に書く(字数制限を設けて書く)
  • 創作文

上級で大切にしているのは
・己に問い続ける力を育てること
・答えを求めるのではなく、本質を見抜ぬこうとする姿勢を養うこと   
です。

先日『カンブリア宮殿』というテレビ番組をちらりと見ました。その中で、最近の若者(20代)の傾向としていくつかのことが挙げられていました。
その中のひとつに、『すぐに答えを求める』というのがあったように記憶しています(ちらっと見ただけなので、言葉に少しちがいがあるかもしれません)。
今の小学生・中学生にも同じことがいえます。
正解を探して書こうとするので、アドバイスをもらう際にも、「どう書けばいいの? こうやって書けばいいの?」という問いかけになります。答えは速く見つけたい。そして速く作文を仕上げたい。語ることより正答と速さを求めているように感じます。

教室では、何度も問いかけなおします。安易に用いた言葉があれば、その中身を問います。
「間違いを正す」のではなく、書きたいことの本質を見つけられるように問答を繰り返します。
初めのうちは、「わからない」と言って手を止め困り果てることもありますが、そのうちに「わからない」状態に耐えられるようになってきます。空をにらんで自己対話をするように考え込むようになれば、しめたもの。「語る」準備ができたという印です。

中学生は、この先の「生きる姿勢」を作る時期です。その大切な時期に、表面だけ整えて書くのを覚えるのではなく、どう考えるか、どう語るか、どう生きるかを己に問う機会を持ってもらいたいと思っています。

 

なお、上級コースでは本人達の希望により、定期テスト前に国語の長文読解指導も行っています。
出題者の意図を読みきるために注意するべきことを伝えています。他教科にも応用が利く方法です。
正直に言えば作文だけを行いたいのですが、この指導でコツをつかんでより積極的に取り組むようになった人もいましたから、これもまた「意図の読解」と思い、続けています。

また、いくら語ることを主眼に置いたとしても、受け手に伝わらなければ意味がありません。
簡潔に語る、筋道立てて論理的に語るなど、形を整えて表現する機会も設けています。
200字程度の作文は高校入試で必ず出題されるようになりました。その程度の作文なら難なく書けるよう、何度か練習の機会を設けています。


 

受講料や席の空きについてのお問い合わせは sakubun@telln.com まで。
教室のホームページでも授業の進め方を紹介しています。 ことばの泉 作文教室』


ご興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、お気軽にご連絡ください。
一緒に作文と思索を楽しみましょう。 お待ちしております。


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コメント 2

ui

お久しぶりです。
コースの説明、楽しく読ませてもらっています。
というか、ふむふむと勉強になります。

すぐに答えを求めるのは大人も同じですよね。
結論がすぐに出てこない文章はますます読んでもらえなくなっている気がします。
安易にネットのせいにするのもいけませんが、
検索すればなんでも答えが引き出せる時代に、
考えるとか味わうという感情は育ちにくいのかも知れませんね。



by ui (2009-02-18 21:36) 

uno-tea

>uiさま
いつもご高覧いただき、ありがとうございます。

ネットもそうですが、テレビも「速く」に一役買っているかもしれませんね。
テレビから投げかけられたことにこちらが返さなくても、話はどんどん進んでいきます。
考える暇も、味わう暇もなく、話題は変わり流れていく。
ただ受け手でいるばかりの状態が、人の思考力と表現力、そして誰かに思いを伝えようとする意欲を削いでいる気がします。

by uno-tea (2009-02-20 14:09) 

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