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小論文ベーシック講座のご案内 [教室案内]

4月から開講予定の新講座をご案内します。

金曜日午後7時から、高校生以上を対象に小論文講座を開きます。
この講座は、大学の推薦入試で出題される、
小論文や課題作文を書く力を養うクラスです。
ご存じのように、深く考察する力も、それを論理的に書く力も、
そう簡単には身につきません。
試験前の1ヶ月ほどから作文の準備をするのでは遅いと思います。
(もちろん、志望動機の文章も、です)
付け焼刃では太刀打ちできないものであるからこそ、
作文や面接が、推薦入試の科目として用意されます。

「どこでもいい」「受かればいい」と思って受験する人は、
大学にとっては「魅力的ではない人」です。
大学側は明確にアドミッションポリシーを掲げ、
また、ディプロマポリシーやその他の中で、
「このような人材に育成したい」と訴えているのですから、
それらをしっかりと熟知し、
「そうなりたい、ここだからこそ学びたい」と思う人を求めています。
そして、入るための努力を時間をかけてできる人がほしい、と思っています。
だからこそ、作文や面接が課せられます。
提示された熱意が本物かどうか、読めば、あるいは会えば、わかるからです。

小論文講座では、
「ウソがばれない熱意の書き方」はもちろん伝授しません。
大学で学びたいことを1年や2年かけてじっくりと明確にしていけるよう
時事テーマや名作読解、過去の大学推薦入試課題を通じて、
この世界のあり方と問題点について分析と考察をし、
自分はどう生きていきたいか、何に取り組みたいか、を見極めていくことを主体にしています。
それらか自分の中で明確になれば、
装飾しなくても、「ここで学びたい」理由など、自ずとはっきりと示せるようになります。

ですからこの小論文ベーシック講座では、
小論文や課題作文を書くために必要な技術を身につけることと、
深く思考していく力を養うことをねらいに授業を行います。

小論文ベーシック講座が、本科や単科と明確に違う点は3つです。

1 書き直しをする
 自分の文章のよくない癖を知り、修正していく機会を作る。
 より精度の高い文章を「最初から」書けるようにしていく。

2 数週かけて一つの作品を仕上げる
 ただの思いつきの文章ではなく、書く前の分析と考察を十分にとる。
 また、構成を練り、各部の分量を把握した上で作文に臨む

3 自宅で、論じたいことの事例を調査したり、文章を書いたりする
 「調べる・考察する」に時間をしっかりと取る。
 調べて理解することで、社会問題に対する正しい知識を持てるようにする。
 また、「指示されてやる」のではなく「主体的に取り組む」姿勢を持つことを促す。


本科では、宿題がありません。書き直しも、応募作文と入試作文以外はほとんどしません。
しかし、大学や社会で用いる文章は、
間違いはあっても平気、というわけにはいきません。
小論文ベーシックでは、正確で論述力の高い文章を目指します。
他の講座よりは「ダメだし」をされる場面が増えます。
本人自身が「必ず書く力をつける!」と思う気持ちがないと、難しい講座です。

よって、この講座に参加いただく人には、条件があります。


親がやれと言ったから受けたい、という人はお受けできません。

必ず、本人に、「ここで、社会に出てからも役に立つ『書く力』をなんとしても身につけたい」
「大学に合格するために、できるだけの努力をするつもりだ」
という覚悟をお持ちの方のみ、お受けします。

クラスは、課題について集団でディスカッションする時間もありますが、
作文に入ってからは、個別で指導しますので
半個別指導クラスとなります。
よって、定員は6名まで。
高3の人で、夏や秋にAOまたは推薦入試を受ける人は、
夏季休暇前まではこの小論文ベーシックで基礎力をつけ、
夏休みに入ってからは、完全個別指導をご提案します。
その方が確実に力がつきます。


一人の文章を深く読み解き、
よりよい方向に導いていくというのは、
他の学科を教えることの数倍の労力と時間が要ります。
ですからこのクラスと、個別指導については、
本科よりも多く受講料をいただきます。
足元を見ているわけではありません、
実はこちらも本当に、吐くほどつらいときもあるのです。
推薦入試のために本人が50分ほどで書いた文章に、
こちらは3時間5時間かけて、分析とコメントをつけるときが多くあります。
それでもなかなか響かないこともあります。その繰り返しです。
小中学生から本科でやってきた人には、「響かない」なんてことはありませんが
高校生から始めると、「変わる」までにものすごく時間がかかります。

将来的に、推薦入試を考えている人は、
余裕のあるときから、「なんとなく書く」のではなく
「密度濃く書く」機会を持っていくことを強くお勧めします。
上位の大学をねらうなら、なおさらです。

この講座は、半個別指導のため、
参加者のご希望を聞きながら、進め方を決めていきたいと考えています。
ご興味をお持ちの方は、ぜひ一度ご連絡ください。
ことばの泉 作文研究室
のお問い合わせページより、よろしくお願いいたします。


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単科について・・・もう少し [教室案内]

単科について、もう少し書きます。

単科と本科の違いはいくつかありますが、
その中で、単科だからこそ、していることがあります。
それは、作文へのフィードバックを時間内に行うこと。
本科の場合は、終了時刻ぎりぎりまで書く人が多いので、
一度預かって翌週返す、ということも珍しくありません。
1週間空くと、「何書いたんだっけ?」とすっかり忘れている人がほとんどですが、
ちらっと見れば「ああ、これか」と思い出します。
そして、私からの返事を読んで「こう返ってきたか~!」とかなんとか、
まあ、なにやら思っているようです。

単科の場合は、違います。
月1回しか会えなくて、
しかも毎月会えるとは限らないので、
より大きな効果をと考えるなら、
その場で、口頭で、私が感じたことをはっきりと伝えるのがいい、と思っています。

その人なりに工夫を凝らした作文です。
時には、「なんだかよくわからない文になっちゃった」ということもあります。
それを、どう読まれるか。
自分の書いたことはちゃんと伝わったか。
先生はどんな反応を見せるだろう?
子どもたちは、自分の作文が返ってくるまで本を読みながら待つのですが、
作文を、というより、私の反応を待っています。

1か月に1回しか(あるいは数か月に1回しか)会えないのです。
次に会う時まで、私の言葉が心に残るように…!といつも願います。

心から感心したのなら、その気持ちを減らさないで全身で伝えます。
笑えるところは、声をあげて笑います。
よい気づきがあれば、それを読み上げ、「ここがいい!」とほめます。
深めたりないところがあれば、責めるようではなく、
「あなたの言っていることをもう少し深く知りたいから、尋ねる」姿勢で
話を聞き、なるほどと納得し、それなら私はこう感じるけど、どう?と
小さな討論をします。
大切なのは、「悪いところを指摘する」のではなく、
最初の読み手である私が、どう感じたかを伝えることと、
その人の言葉を受け取ることが、
私にとって、とってもとっても嬉しいことである、
ということを態度で見せること、
この2つです。
この姿勢がなければ、たぶん子どもたちは、
私に作文を見せるのを嫌がるようになるでしょう。

そうそう、ほめるときには、
「どこが・なぜ(どんな効果を上げているから)よいのか」
「読み手をどのような気持ちにさせているか」
具体的に伝えるようにしています。
学校やその他の場所でも、その工夫を用いて書いてほしいからでもありますし、
文章は常に読み手の存在を意識して書くべきなので、
読み手がどう受け取るかは、できるだけ具体的に話すようにしています。

お子さんの表現力をつけたい、とお考えのかた。
書き方を教えることよりも、うんと効果的な方法があります。

「よい受け手」となることです。

字の間違いや読みにくさを、最初に口にするような受け手では、
書き手は伸びません。
目の前で、その人の言葉を大切に受け取っていることを「見せる」のですよ。
「なるほど~」「へーえ」「この言葉、すきだなあ」
まずは「受け取る」言葉から入ることです。
そして、どんな字であろうと、
その作文を大切に読み、大切に扱う姿を「見せる」こと。
見ていないようで、お子さんは見ています。
受け手が、書き手の言葉を育てるのです。
受け手次第、なんですよね。おっと、これは自戒を込めて書いてますよ。


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単科について [教室案内]

先日、本科についてご案内したので、
今回は単科についてお伝えしようと思います。

単科は、月1~2回、日曜日に単発で受講いただける講座です。
作文講座と読解・意見文講座の2タイプを用意しています。
(講座の違いについては、HPをご覧ください)

単科は、平日や週1回おいでいただくことが難しいかたのために作りました。
決して、「本科のお試し講座」ではありません。
月1回でも、きちんと働きかけたい、
思考力や表現力を伸ばすきっかけをつかんでもらいたい、
そう思って場を設けています。
月1回でも、続ければ必ず何かが変わります。
現に、名古屋の単科を数年にわたって受講している人たちは、
書くことを通じて自分の新たな面を開拓したり、
表現に向き合う姿勢と真摯な文章を、公の場で評価されたりしています。

単科の面白いところは、小学生から大人までが同じ課題に取り組むところ。
年齢差があっても、誰も気にしません。
名古屋単科では、小学2年生から高校生、最近は大人も受講しています。
年齢差が作る見方の違いに刺激を受けたり、
年齢差があっても、同じ感じ方をしていることに気づいたり。
誰かと比較してどう、ということはなく、
遠慮して発言を控えることもなく。
皆が自立しています。
私は参加してくれる皆を尊敬しています。

日曜日、本当は遊びたいだろうに講座に来てくれるのですから、
学校と同じことや、学校の取り組みを補完するようなものではなくて、
学校という場ではやりにくいだろうことを、しようと思っています。
ですから時に、
「この年齢の人に実施するのは難しいのでは?」と思われるようなものも
用意することがあります。
ですが、私は、子どもたちが
「今・完璧に・理解し・成果として提示できる」
ことを目標にしてはいません。
わかることだけを用意していたら、いつ新しいことに触れるのでしょう?
今はわからなくても、とりあえずよく聴いて、心に残しておいて、
いつか「あぁ、そういうことだったのか」とわかればいい、と思っています。
ただ聴くこと、心に収めておくこと、
それも大事な試みだと思うのです。

言葉や考え方というものは不思議なもので、聞いたから知ったからといって、
すぐに自分になじむものではありません。
「ねかせる」時間が必要です。
文章には反映していないように見えても、
何かがその人の中で蓄積し続けています。
講座90分の中で、必死に聴いて、
一度自分の中に取り込んで、今言えることだけでもいいから用いて書いて、
そんなふうにしていくと、
ふっと、あれ、こんな書き方できるんだ、
こんなふうに語り始めるようになったんだ、
と思える時が来ます。

毎回、その瞬間には言葉を失います。
彼ら、彼女らの飛躍は、私の思うこと以上なのです。
私が何か目標のようなものを設定してしまったら、
この飛躍を見られないだろうし、
飛躍していたとしても、自分の想定とは違う、と気づかずに終わるかもしれません。
「こういうことを考えさせる・気づかせる」
「こういうことをできるようにさせる」
そんなことを勝手に設けずに、
子どもたちの「そのまま」を受け取ることができるか。
私もこの点は挑戦です。

単科は、参加者にとっても、前に立つ私にとっても、
毎回が挑戦の場所です。
でも、「うまく・きれいにまとめて」やるところではないので、
子どもたちは結構気楽にやっていますよ。
私が作文を読んで、いいところを伝えると、
にまーっとして、戻っていきます。

春休みの講座、
「定着」ではなく「新しい自分に挑戦」しに!
来て下さるとうれしいなぁ、と思っています。
毎度毎度長い文章ですみません。
読んでくださった方、お待ちしています!!

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本科でやること ⑤最後に [教室案内]

数回にわたって、本科の紹介をしてきました。
お読みいただいた方、誠にありがとうございました。
 
大学受験のありかたも、学校の授業スタイルも、
転換期をまた、迎えているようです。
記述型のテストが増えるとか、
アクティブラーニングが取り入れられていくとか、
プレゼンの授業も入って(すでに?)いるとか。
でも、「だから作文をやったほうがいいよ」とは私は言いません。
そういう理屈なら、記述型のテストがなくなったときに
「作文はやらなくていい」ってことになります。
評価の中心になってくるから、作文をやる、ということではないですよね。
少なくとも、私にとってはそうではありません。
 
作文に取り組むのは、
これまで書いてきたように、
単純記憶や解法の習得とは違って、
作文が、本当の「思考力」を育むものであるから、
そして、人だからこそできる営みだから、です。
 
AIにはきっと、なかなかできないものです。
文章を作ることはできるようになるかもしれませんが、
個に裏付けされた文章表現なんてAIにはできない、というか、
個性を反映した文章を作ることをAIに求めるのでしょうか?
 
毎週「書く・考える」に取り組むからこそ、できることがあります。
日常的に、思考の実験・表現の実験に取り組む、
だからこそあらゆる力を伸ばせる、
そう考えて本科を設けています。
 
なお、本科では「体験授業」や「見学」はお引き受けしておりません。
「お試し体験」や「ただ見ているだけ」の存在がいると
場が緩むからです。
どうせだったら、たった1回きりになるかもしれないけれど、
きちんと「生徒」として遇し、精一杯働きかけたい、と思います。
よって、本科ご希望の方には、まず単科で、
私の声や言葉、課題への向き合い方を
お子さんご自身に確かめてもらいたいと思っています。
単科に参加して、こういう授業なら続けたい、とお子さんが思ったなら、
保護者のかたも、私という人間に預けても大丈夫、とお感じになられたら、
本科へご入室いただくようにしています。
 
春休みに春季講座を行います。
関心をお持ちいただけたかた、ぜひご参加ください。
心よりお待ちしております。
 
★岐阜
3/25・29・30
★名古屋
4/1・2・3
全日 13時~14時半/作文講座、15時~16時半/読解・意見文講座
受講料/1講座3000円(3講座以上受講の場合は1000円引き)
 
研究室のHPからお申し込みください。
ご参加、お待ちしております!


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本科でやること ④国語の攻略 [教室案内]

中学生主体の本科クラスでは、
生徒が希望するので、国語の問題を用いた指導もしています。

ただ、研究室では、
学習塾で行うような、問題を解く→答え合わせ→解説→別の問題に取り組む
ようなやり方はしていません。
そのやり方では、国語の力は(この場合は点数、という意味ですが)
決して伸びないからです。
ですから、全く違うやり方で実施しています。

何度もお伝えしているように、研究室では点数を上げることを主にしていません。
よって国語の問題を行うときも、

・文章から多くの情報を読み取る力をつける(一読で)
・プロの技を自分の文章に生かす

ために行うのだ、と皆には伝えます。

さて、肝心の指導方法ですが、
まず、本文の最初の3行程度の中から(その先は決して読まないで)、
小説文の場合は、登場人物の年齢・立場・性格・状況等や、
舞台となる場所と時代はどうであるかを皆に捉えてもらうことから始めます。
論説文の場合は、主題は何か、これからどう展開されそうか、
文章のカギとなる言葉はどれか、などを見つけてもらいます。
問題は解かせません。
(塾に行っている人はすぐに解こうとし始めるので、
本文の3行目以降を隠してもらうこともあります)

捉えたことは「かもしれない」でもいいのですが、
必ず考えの根拠となる言葉を、文中から採らねばならない、としています。
根拠を持って読み取りをする、これを徹底します。
それが現代の日本の国語の問題においては、
正答を作るために必要な姿勢なのです。
(私は、今の国語の問題は本当の意味での読解力を量ってはいない、と思います。
限られた文章中にある情報の収集と提示能力を見ているものだと考えています)

上のことに続けて、
問いの文から細かく指示を読み取ることや、
正答例と解答の分析などをしていきますが、
ここで説明しても「さっぱりわからん」と思います。
ので、書きません。(すみません、本科に来て!)

おもしろいのは、年に数回程度しかこの指導をしないのに、
国語の成績がちゃんと伸びる人が多い、ということです。
作文というのは、国語の問題を解くことより
ずっとずっと難しく、多くの能力を必要とするものです。
作文や名作読解に挑んでいるうちに、
「見えない意図を読み取る」「受け手に応じた書き方をする」のが
当たり前になっていくのでしょう、
国語の問題を解くのはその活用で(応用ではない)できるようです。
逆に、「国語の指導がメイン・作文は月1回」のクラスを
1年間だけ作ってみたことがありますが
効果はさほど上がりませんでした。
国語の問題を解くだけでは、
明示されていない指示や文脈を捉える力が育ちにくいのだと考えています。

ですから、「国語の指導だけしてください」という依頼については
お断りしています。
それだけやっても、いただいた受講料の分、
力を伸ばすことができないからです。

国語なんて、本当はかんたんなんですよ。
あ、今の日本の国語の問題、という意味ですけれどね。
出題者の求めに応じて答えてあげれば、マルになります。
しかも、出題者は答えが一つになるよう、文中に根拠を必ず作っています。
答えは一つではない、根拠もなかなか見つからない、という
「文章を書く」ことよりうんとかんたんです。

だから、本当は、
文章を書いてもらえば、その人の「かしこさ」は一目瞭然。
・・・、こわいですね。私も今、文章書いていますものね。
いやはや。やばい、ね。

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