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カウントダウン [教室]

今年もいよいよ最後の月です。
この時期になると、私の心の中でひそかなカウントダウンが始まります。
今年、ではなくて今年度末までの。たぶん、今年度で付き合いが終わってしまう、中3生との授業数カウントダウンです。

週1回来てくれている人達とは、あと14回。
月1回の人達とは、あと3回。

この残り少ない授業の中で、何を伝えていこう、何をテーマにして語ってもらおう、といつも考えます。
伝えたいことはいつも言葉や態度で示しているつもりです。
しかし、残りの授業数を考えると、働きかけの精度を上げなければ、と強く思います。
そして彼らにも、これからの作文は、いつもぴりっとして臨んでほしいと願います。

 

そんなふうに思っていると、ついつい上級クラスでは発破をかけることが多くなります。
とはいっても、もう年度も半ばを過ぎました。どの人も力がついています。
強く背中を押さなくても、質の高さを自ら求めて書いていくので、はっとさせられる描写や思わずうなりたくなる意見によく出合います。

特に中3生は、長い人では小2から、短い人でも中1から教室に来てくれている人達です。
構文力や技巧に磨きがかかり、完成度が高くなってきたのを感じます。

 

高校生のクラスを「小論文コース」として用意していますが、部活動やテストに追われて、小論文に取り組む気持ちの余裕はなくなるようです。
しかし、これまで彼らに伝えてきたことは、高校でも、社会に出ても使えるものです。その場しのぎのノウハウを教えてきてはいません。教室をやめた後は彼らが、自分で育てていってくれるはずです。

 

今年大学に入った元教室生が、帰省のついでに顔を見せに来るとメールをくれました。
それなら時事テーマをやる予定の上級クラスに書きにおいでよ、と誘いましたら、今日、来てくれることになりました。
いつでも、自分に大切なものを正直に追い、己を成長させてきた彼女です。他の人にはない感性を活かして持論を展開してくれるだろうと期待しています。
中学生側も、大学生が何を言うかと興味津々のようです。よい刺激を受けて、新しい自分を見つけてくれるのではないでしょうか。

 

中学卒業と同時に、時間と思索を共有できなくなるのは、やはり寂しいものです。
しかし、こうやって元の教室生が今の教室生に何かを伝えに来てくれる・・・感謝せずにいられません。

綿々と続く何かを、紡いでいきたいと心から思います。


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