詩のプレゼント [課題―詩・俳句・その他]
今年も詩で一年を締めくくっている。
詩は一瞬を切り取るもの。 言葉を選んで情景を映し出す。
1 あ、と思った一瞬を選び、カメラのシャッターを切ったつもりでその風景を思い出す
2 そのときの、色・形・におい・動きなどを絵に描くように表す
3 生きていないものを生きているように表現してみる
4 もっと様子が見えるように言葉を置き直してみる
風は「吹く」のではなく、駆け去る・走り抜ける・噛み付く・しがみつくのかもしれない。
寒さは「寒い」どころか、指先や足首に突き刺さるのかもしれない。
そんなことを話し合いながら、それぞれに「これだ」と思う一瞬を詩にしてもらう。
今年もびっくりするような表現が生まれた。
冬の朝の空気は、「水が凍るほど うごきにくい空気だ」と評され
冷え切った部屋の空気と床に、「背中がやぶれる つま先がつぶれる」と、痛みが走った。
言葉を選び直すのは、なかなか辛い作業だ。
間違いではないのだ。 なのに、情景をもっと映し出すためにと、言葉をかえる。
入室したばかりでは、この辛さに耐えられない。「間違いを指摘された」と思って楽しくなくなってしまう。
2学期が終わるこの時期だからこそ、「もう少し!」の要求に耐えられる。
たくましくなった。 よりよい表現を求めて、粘り強く言葉と格闘できるようになっている。
大人びた詩を作った人もいたし、とことん写生にこだわった詩を書いた人もいた。
渾身の作をカードに仕上げる。
家族への、この冬のプレゼントにしてもらった。
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