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社会人基礎力 [作文のチカラ]

『社会人基礎力育成の手引き』という本を読んでいる。

経済産業省と河合塾とで出した本。
昔お世話になった、そして今でも尊敬している先輩が執筆・編集に携わっている。

社会人基礎力とは、
「職場や社会の中で多様な人々と共に仕事をしていくために必要な基礎的な力」のことで、

「前に踏み出す力(アクション)」
「考え抜く力(シンキング)」
「チームで働く力(チームワーク)」

という3つの力と、それらを構成する12の具体的な能力要素を指すそうだ。
どういうものかというと、

<「前に踏み出す力」の要素>
   主体性・働きかけ力・実行力
<「考え抜く力」の要素>
   課題発見力・計画力・創造力
<「チームで働く力」の要素>
   発信力・傾聴力・柔軟性・状況把握力・規律性・ストレスコントロール力


「文章を書く」ということは、知識だけでは成し遂げられない。
もっと複合的な思索の上に成り立つものだ。
それに、作文に取り組むことは、
今、学業に励んでいる間にだけ益があるのではなく
将来社会に出てから力を発揮する際にも役立つことは多い。
そう思って場を保ち続けてきたが、この本を読んで、やはり、とその思いを新たにした。


主体的な取り組みがなければ、言葉は決して生まれない。
意見を述べるためには、課題を発見し、考えを煮詰め発展させていかねばならない。
作文は個人の作業なので、チームワークを育てる点では弱いが
多様な他者を理解し、発信したり傾聴したり受容したりということがなければ
文章は独りよがりのものになってしまう。

10年、20年先につながることをする。
ただ上手に書くことを(スキルを向上させることを)ねらうだけでなく、
多様な物事・価値観の本質を見抜き考え抜く力や、
社会の規律について深く理解しようとする姿勢、
他者の視点を意識しながら自分の思いを伝えようとする意欲、
「ことばの泉 作文教室」では、これらの力を刺激したいと思っている。

だからこそ、マニュアルに沿った指導はしないし
プリントを用いて横並びの授業もしない。
さらには、通信指導ではなく、場を設けての対面指導をしたいと思うのだ。


成せることは、教室のサイズに比例しない。
志は大きく! だ。

教室生が主体的に社会人基礎力を伸ばそうとするときのために
(たぶん、大学生か社会人になったときだろうが)
基礎力の基礎はすでに彼らの中にあることが、私の願い。

種まき、なのだ。 


 

社会人基礎力 育成の手引き

社会人基礎力 育成の手引き

  • 作者: 河合塾(製作・調査)
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2010/12/07
  • メディア: 単行本


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