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感想文ミニ講座⑥ 素材を3つ [課題―感想文]

感想文ミニ講座⑤ 素材を3つ

テーマを深める手がかりを先回紹介したね。
今日はそれ以外のアプローチを少し。

先回の最後の方にも少し書いたけれど、
意見を深めるためには、
「なぜ?」「もしも?」「 たとえば?」「逆に・・・」と考えてみるのも一つの方法。
だから、本のテーマはわからなくても、
本の中の出来事について
「なぜ?」「もしも・・・」「私にも似た体験がある」と思えるところを探してみる。


ペットが出てくる話なら、自分が今まで飼ったことがある動物や昆虫、魚を思い出す。
盲導犬を育てる話なら、自分の家の犬との違いを考えてみる。
「同じところ」「違うところ」は考えてみるきっかけになるね。
何が違うか、なぜ違うかと考えていくと、みつかるものがあるかもしれない。


それから、「なぜ?」を考えるときのポイントが一つ。
なぜ?を考えても、答えが出そうになることがあるよね。
なぜ、トカゲは緑色?なんて考えても、「君の」意見にはなりにくそうだ。

だから、どうせ「なぜ?」を考えるのだったら、人の行動を取り上げてみるといい。

なぜ、その子はそんな態度をとったのか。
なぜ、あの子はあんなことを言ったのか。

ぼくなら、こうする。私ならこう言う。
だって、~だと思うから。


そう考えてみる。
人を知ること、自分を知ることが、私たちのテーマだもの。
やはり、人を見つめてみるのがいいね。


そんなふうにして、語りたいことを最低3つは探してみよう。
素材は3つ。
3つあれば、素材がからみあって、意見を深めやすくなる。

感想文は、意見文。
忘れないでね。


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感想文ミニ講座⑤ テーマを深める [課題―感想文]

感想文ミニ講座⑤ テーマを深める

前回予告した通り、今回は第3部を濃く書くための話。

まだ原稿用紙には向かわないよ。
早く書いて終わりにしちゃいたい!という人もいると思うけれど
ここであわてて書き始めてしまうと、
とちゅうで書くことがなくなって、こまってしまうからね。


語りたいテーマを見つけよう、と前々回に話したね。
テーマは見つかっただろうか?

教室に来ていた人の中で、本から『差別』というテーマを選び出した人がいた。
これを例に取ってみよう。

まずは、テーマの言葉の意味を考えてみる。

「差別」。「区別」とどこがちがうんだろう?
差別という言葉からどんなイメージがわくだろう?
人をばかにするかんじ?
きたない、といわれるかんじ?
人間じゃなくて、「もの」あつかいするような?
生き物として“下”なんだから、したがうのがあたりまえって?

差別、されたことある?
えこひいきなら?
なかまはずれなら?

差別されたって思ったことないのを、どう思う?
差別って、よその国の話?
日本の中ではないの?
日本人っていうだけで、差別されるかな。
日本人が、差別したことないのかな。


そういう問いを自分に向けてみる。
差別がだめだっていうのなら、「なぜ」だめなのかを考えてみる。
差別が人に与えるものは(うばうものは)何かを考えてみる。
差別される側だけでなくて、差別する側からも考える。
差別する気持ちが人からうばうもの、与えるものを考える。

こう考えていくと、あなたは生きる上で何を大切に思うかがはっきりしてくるはずだ。

それが、あなたの語るべきこと。
見つけるまで、何度も「なぜ?たとえば?もしも?逆に?」と問いかけてみるんだ。
出た答えにもう一度、「なぜ?たとえば?もしも?逆に?」だ。

これを言いたい!というものに出合えるまで、少し時間がかかるかもしれない。
10分くらいでみつけようと思わないことだ。
じっくりじっくり、考えてみる。
なんだったら、お父さんやお母さんに取材してもいい。
日本の歴史をさぐってもいい。

私は差別しないし、差別されたことないから、わかんない、では語れないものね。
これは、他の人のことではない、
私たちのクラスにもあるかもしれないし、
私にだって、少しくらいは何かあるかもしれない。
そう思ってみる。

テーマを「わたしのこと」にするんだ。
だって、読書感想文(読後意見文)を読む人は、本の内容を知りたいのではなくて、
あなたの考えを知りたくて読むのだから。

あなたが、あなたのことを語らなくてどうする?


さて、今回のようなのじゃピンとこない!という人もいるかもしれないから
次回は、他の「ヒントとなる言葉」を紹介するね。


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感想文ミニ講座④ 見通しを持つ [課題―感想文]

感想文ミニ講座④ 見通しを持つ

さて、語りたいテーマを決めたら、それを深めて書きたいことを具体的にする。

だけどその前に、感想文をどんな組み立てで書くといいかを話しておこうと思う。
何をどのくらい書かなければならないのか、
そういうことがわかっていたほうが、
テーマを深めるときに「どのくらい」必要か、イメージがつくだろうと思ってね。


代表的なのは、4つの部分で作られているものだ。
他にもあるけれど、今回はわかりやすそうなものを一つ、しょうかいする。

第1部 はじめに・・・・・・・・読み手の興味をひきつける部分。
                自分のテーマを予告するようなところ。
第2部 本の紹介・・・・・・・あらすじをかんたんに。
                だれが、いつ、どこで、何を、どうした話か、わかればいい。
第3部 テーマにせまる・・本から得たテーマについて深く考えていく部分。
                ここがメイン。意見をのべるところ。
第4部 まとめ(結論)・・・・全体のまとめ。
                第3部でのべた意見を、印象的な言葉におきかえてしめる。

それぞれにどのくらい書けばいいかというと

第1部・・・全体の10~20%  (原稿用紙3枚の感想文なら、6~12行)
第2部・・・全体の10~15%  (6~9行)
第3部・・・全体の50%     (30行。1枚半だね)
第4部・・・全体の10~20% (6~12行)

というかんじ。
一番大事なのは、もちろん、第3部。意見をいうところ。
あらすじを書く第2部は10行以下だね。長々と書いちゃいけない。


去年もこのブログに書いたのだけど、
「読書感想文」って、名前がいけないと思うんだよね。
本当は「読後意見文」だと思うんだ。

本を読んだ後に、意見を述べる。
気になったことを深く考えてみて、それで「こうだ!」と思うことを力強く述べる。
それが、「感想文」の本当の姿。
「おもしろかった」「かわいそうだった」なんて感想を書けばいいものじゃなかったんだよ。

ということで、次回はメイン料理の第3部をおいしくするための下ごしらえだ。
第3部を濃く書ければ、感想文は大成功。
だから、原稿用紙に向かう前に十分にねりこむ。
あわてず、じっくり取り組んでいこう。


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感想文ミニ講座③ テーマを決める [課題―感想文]

感想文ミニ講座③ テーマを決める

感想文のテーマは君が決める。本じゃない。そういう話だったね。

文章を書くということは、年令に関係なく、プロ・アマにも関係なく、
一人の表現者となるということだ。

だから、文章を書くなら、その文章に責任をもたなくてはならない。
何を伝えたいのか。何を語りたいのか。
そういうものがあってこそ、文章となる。


だからね、感想文を書くときに、一番大事なのは、
「今、君は、何を一番語りたいのか」を考えることなんだ。

友達に言われた一言が、ずっと心にささっているのか。
友達といるのは好きなんだけど、ときどきまねされてるみたいなのが、むっとするのか。
がんばって練習してるのに、ちっともサッカーがうまくならなくて、いやになりかけてるのか。
いやいややっていたピアノだったけど、少しずつできることが増えてたのしくなってきたのか。
死んでしまった飼い犬の最期が、心に焼きついてはなれないのか。

この夏の自分が、一番気になっていて、そのことならいっぱい話せそうなこと。
そんな「自分のテーマ」を探す。
そして、「自分のテーマ」と本の中のこととのつながりを見つけるんだ。



とはいっても、感想文というのは、自分だけが満足すればそれでいい、というものではない。
文章にはからなず読み手がいる。
感想文の場合は、読み手は大人、先生だ。
手ごわい相手だね。この読み手をなっとくさせないといけない。

だから、これはワザなんだけど、本のテーマと自分のテーマが、重なっていたほうが
まあ、理解してもらいやすいと思う。
だけど、本のテーマにしたがって、書きたくもないことを書くよりは
考えたいことにぐいっとせまる文をめざすほうが、これからの君の力になるだろうと思う。


さて、君は何を語りたい?

友達とのこと?
できるようになった何かのこと?
会えなくなっただれかのこと?

何について考えたい?

勇気? きずな? たたかい? 命? 生きるために必要なこと?

 

君のテーマを持つんだ。
それが、一番大事なことだ。



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感想文ミニ講座② 本を読む [課題―感想文]

感想文ミニ講座② 本を読む

さて、選んだ本を読んでみる。

最初は、とにかく楽しめばいい。
感想文を書くことを気にして読んでいたら、
楽しめるものも楽しめなくなってしまうかもしれないからね。
まずは読む。場面を想像しながら。できごとを理解しながら。


読み終わった?それなら、作業開始だ。

まずは、もう一度本をぺらぺらめくってみる。
思わずひきこまれたところだとか、気に入ったセリフだとか、
頭に焼きついた場面だとか、そういうところを思い出していく。

必要だったら、気になったところは紙をはさんでおいてもいい。
目印をつけておけば、もう一度開くのに楽だからね。


だいたい思い出したら、ここからがかんじん。

本を作った人は、「どうでもいいけど、ま、作ってみました」なんて思って本を作らない。
何か伝えたいこと、表現したいことがあるから、作る。

人の生き方をみせようとか。
友とのやりとりをえがこうとか。
昆虫のすばらしさをつたえたいとか。
動物が危機にさらされてるぞ、さあどうする!とか。

こういうのをテーマと言うね。
そのテーマを探ってみる。

テーマは一つとはかぎらない。
だから、正解を探そうと思わなくていい。
君が気になった場面、主人公のセリフ、何度もでてきて気になる言葉、
それらがテーマのカケラだ。
自分のアンテナにビビッときたものをテーマとよぶことだってできる。

 

だけどね、本当言うと、感想文で大事なのは、作者のテーマじゃないんだな。
本には、本を作った人のテーマがある。
感想文を書くのはだれだ? 君だよね。
ということは、感想文のテーマは、君が作るべきなんだ。

この話はまた次回ね。


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