SSブログ
課題―感想文 ブログトップ
前の5件 | 次の5件

感想文ミニ講座⑪ 第4部「まとめ(結論)」 [課題―感想文]

感想文ミニ講座⑪ 第4部「まとめ(結論)」

いよいよ最後の第4部。「まとめ(結論)」だ。

この「まとめ」という言葉、実はきらいなんだなぁ。
「まとめ」と書いてあると、小さく小さくまとめてしまう人が多いからさ。

書き出しで「ぼくはこの本を読んで~」が多いことを紹介したけど
最後の一文を
「私はこれから~したいです」「気をつけたいです」と決意表明でしめくくったり
「おもしろかったです」「かわいそうでした」と小さな感想をつけたしたりする文章も
とても、とっても、多いんだよね。

せっかく強く意見を述べてきたのに、こんな「~したいです」で終わってしまっては
あまりに!!! もったいない!!!! と私は思う。


第3部で、主張したいことを別の言葉で、何度もくりかえし訴えかけることを伝えたけど
この第4部はその親玉であるべきだ。
曲でいうならフィナーレ、一番盛り上がる部分。
できるだけ人の心に残る文・言葉をもってきたい。

自分がテーマとして述べてきたこと。
何枚もついやして、語ってきたこと。

その中で、君は何をみたのか。最後に何を読み手に伝えたいのか。


主語を「ぼくは」に限定しなくていい。
「人間は~」としてもいい。

この一文を述べるために、長い長い時間と苦労を重ねてきたんだ、と思える一文を
最後に持ってこれるといい。


さあ、君はそれを見つけられるだろうか。

感想文なんてものに取り組むのは、
本を養分として、君が何を見つけ、成長したかを見せつけるためだと私は思う。

自分がこの本と出合い、何を得て何を知ったか。
「わかったこと」ではないよ。
どんな考えを自分のものにしたか、なんだよ。


君の進化を、文中に刻め。


nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

感想文ミニ講座⑩ 第3部「テーマにせまる」 [課題―感想文]

感想文ミニ講座⑩ 第3部「テーマにせまる」

さあ、第3部だ。

書く前にテーマについて十分に考えぬいた人なら、ここはもう楽勝だ。
ただ、この部は一番量が多いので、
第3部の中でも、何をどのくらいの量で書くか、先につかんでおいたほうがいい。

入れ込む3つの素材を、どの量で書くか。
同じ量ずつでなくていい。
最後の一つを短く、濃く書くこともできるし
その逆で、ぐんぐんと追い込むように長く書くこともできる。

君が語りたい内容にあわせて、分量を決めていけばいい。



書く際は
「なぜ」「もしも」「たとえば」「逆に」と投げかけていくのがヒントになるだろうし
自分の体験を見えるように描いていくこともできる。
2つのことを比較したり
登場人物と自分の相違(似ているところと違うところ)を見つめたり
「○○は××だ」と定義付けたり。


人は、いかに生きるべきか。
それが見える部分を入れられるといいね。
君が語りたいテーマが、その言葉が、何度も感じられるものになるといい。



論説文では、筆者のいいたいことが、表現を変えて何度も文中に出てくる。
だから君も、それをする。

同じ言葉を気楽に何度も使わない。
強く言いたいことは、言い方を変えて、何度も読み手に訴えていく。

上の2つを心がけて書いてごらん。
読み手の存在を意識するんだ。
それが、「書く」ときの、一番大切なことだから。


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

感想文ミニ講座⑨ 第2部「本の紹介」 [課題―感想文]

感想文ミニ講座⑨ 第2部「本の紹介」

第2部、本紹介。

講座④で、各部分に割りふった分量を超えないように注意しよう。
特に、本の紹介をする部分は、長すぎてはいけない。
本の中身を全部伝える必要はないんだ。
全部知りたいなら、本を読めばいいのだからね。
感想文の作者は君。
本のあらすじだけを書いたって、君の作品にはならない。

ということで、本紹介の部分は10行程度が限度だね。
それ以上になったら、書き直したほうがいい。


基本は、「だれが、何を、どのように、どうした話か」がわかればいい。
それを最初に伝える。

そして、自分のテーマとからんでくる部分だけを取り上げて
「本の中のできごと」を自分の言葉で知らせていく。

本の文章を写しちゃダメだよ。
すぐに10行超えてしまうからね。
写すなら、ほんの2~3行。しかも、自分のテーマにずばり、切り込める場面だけ!!

ついつい、本の中身紹介が長くなってしまう人が多いようなんだけど
メインは次の第3部なんだから、
自信を持って、この第2部は「かんじんなこと」だけにしぼりこもうね。


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

感想文ミニ講座⑧ 第1部「はじめに」 [課題―感想文]

感想文ミニ講座⑦ 第1部「はじめに」

さて、第1部「はじめに」について。

感想文を読む学校の先生達は、
「ぼくは、この本を読んで~」
で始まる文に、きっとあきあきしていると思う。

作文に限らず、やはり第一印象は大事だ。
だから最初の一文は、読み手をひきつけるものにしたいね。
ということで、「はじめに」では、本の内容にいきなり入らず、自分を語ることから始めてみる。

前にも言ったけど、感想文 読後意見文は「己を語る」ことが命だからね。


たとえば本が、動物についてのものだったら、自分の家のペットのことから書いてみる。
ペットは、動物でなくてもいい。昆虫、は虫類、飼っていないけどゴキブリとか?でもいい。
「生き物と自分」について考えてみて、思いつくことから入ってみる。

「戦争」の本なら、最近みた戦争ドラマの中で気になったシーンをあげてみるとか。
おじいちゃん、おばあちゃんから聞いた話から始めてみるとか。

本のことだけで勝負しない。自分の知識体験全て使って、勝負する。


そうそう、第3部で語ろうとしているテーマは何だった?
それとからめて書いていくのは、もちろんいい手法だよ。
「○○とは・・・である」なんて始めてみれば、
意見を述べようとする姿勢を初めからアピールできる。


できればね、最初の一文の主語を「ぼくは」にしないで、別のものを主語にしてごらん。
そして、短く、スパッと終わらせる(つまり、「。」をつける)。

それだけで、印象はずいぶん変わる。
書き出しの一文には凝っていいと思うよ。
ぴたりとはまれば、その後の言葉はすらすらとうかんでくるはずだから。


nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

感想文ミニ講座⑦ 素材をからめる [課題―感想文]

感想文ミニ講座⑦ 素材をからめる

素材は3つ。これをどう料理するか。
ばらんばらんのことを、ただならべただけでは味気ないよね。
できれば、その3つをつらぬくものがほしい。

素材を貫くもの。それが、君のテーマとなる「言葉」だ。

君のテーマが3つの素材をつなぐよう、考えを深めるときにいつも意識するといい。


教室では、「自分にとって大切なもの」が柱となって、3つをつなげた人がいる。
「立ち向かう」がキーワードとなって、
自分の体験や他の人の生きる姿を見つめようとしている人もいる。
テーマが軸となって、3つをたばねる。そういうふうだといいよね。


そうそう、もう一つ、言おうと思っていたことがある。
素材の3つは、同じことについてのものでなくてもいいんだ。

2つが似ていて(あるいは、同じことから生まれていて)、1つだけがちがうとか。
1つめ、2つめはちがうことなんだけど、3つめは2つの共通点を見つけるふうだとか。

違う角度から見ることも大切。
別の人から、逆の見方から、考えて言えることを探そう。


次の回からは感想文の他の部分について話そうと思うけれど
やっぱり、これだけじゃ何を書こうかと迷う人がいるかもしれない。
なにせ、このミニ講座は、具体的に1冊の本を取り上げているのではないからね。
「君はどう思うか」と投げかけられていないから、
意見を出せといわれても、ピンとこないかもしれないね・・・。



そこで、「語りたいことを見つけるために読む本」を紹介しておこうと思う。

これは、語りたいことを見つけるのにも、考えを深めていくのにも、役立つ本だよ。
もちろん、「こう書けばいい」と全部教える本ではない。
「こういうことについて、君はどう考える?」と君を触発してくれる本だ。

書いてあることが難しいようだったら、お家の人に協力してもらって討論してみるといいよ。
取材するのも、討論して自分の考えを高めるのも、すごくいいことだ。
「書くことを教えてもらう」なんてのより、ず~~~~~っと、君のためになる。

とっちゃまんの 読書感想文書き方ブック

とっちゃまんの 読書感想文書き方ブック

  • 作者: 宮川 俊彦
  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2009/07/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



実を言うと、私のお師匠さんの本なんだけどね。
人の本を使うな、自分で伝えろ! って言われちゃうかもしれないけど
・・・いい本だから。

ぜひ、この本を読んで「語るべきこと」に出合ってほしいな。


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問
前の5件 | 次の5件 課題―感想文 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。