4コマ漫画なら、みんな書く! [課題―テーマ作文]
10月は「伝わる文章を書く」ことをテーマに課題を設けました。
自分はそのつもりだったけれど、
ほんの少し言葉が足りなくて、
あるいは、状況を伝える部分を抜かしていて、
意味が十分に通じない文章となることはよくあります。
小学生はまだ「主観」を軸にものを書く時期ですから、
自分にとって当たり前のことを言葉にしないまま書いてしまう、というのはよくあること。
それを「わかりにくい」と言って叱っても、あまり効果はありません。
他者の視点を獲得していくことが、この問題の解決策ではありますが、
それだけではなく、具体的に「何を・どのように」変えていけばいいのかを
示していくことも欠かせません。
とはいえ、書き直しは誰でも嫌なもの。
小学生にとっては、「終わったものは終わったもの」なので
手直しするのは苦痛です。
それを意欲でカバーできる課題が、4コマ漫画を使う課題。
絵を見ていない人でも、漫画がオチがはっきりとわかるように書きます。
低学年のうちは、言葉で示されていない「オチ」をつかめなくて
4コマ漫画の良さが分からず、本を閉じてしまうことがありますが
中学年以上なら、十分に「笑い」を楽しむことができます。
次の漫画が読みたくて、書き直しを命じられても頑張る、頑張る!
この機会を逃すのは愚の骨頂ですから、
普段はほとんど書き直しをしない私の教室でも
「言い足りないなぁ」「書き直し!」「これ、清書!」の連続です。
主には、
主語を入れるタイミング、
「は」と「が」の違い、
主述のねじれ、
状況の説明に欠かせない「だれが・いつ・どこで・なにをしているか」、
「実は・ところが・結局」「AではなくBである」をはじめとする、強調のための工夫
などについて、アドバイスします。
「なんとなく」というあいまいな感覚で作文しているものを、
意図的に言葉を用いていけるよう、
よい効果を上げている部分と、
足りない部分(と、それはなぜか)を伝えます。
4コマ漫画の指導で有名なのは、工藤順一先生です。
よい本がたくさん出ていますが、
今回はその中で、2冊を。
おすすめです。
これで書く力がぐんぐんのびる!!―作文がもっと楽しくなるおもしろアイデアたっぷり問題にチャレンジ!!
- 作者: 工藤 順一
- 出版社/メーカー: 合同出版
- 発売日: 2007/05
- メディア: 単行本
これで読む力がぐんぐんのびる!!―もっと楽しく、もっと深く本のおもしろさに目覚めるなるほど問題にチャレンジ!!
- 作者: 工藤 順一
- 出版社/メーカー: 合同出版
- 発売日: 2011/03
- メディア: 単行本
それから、10月20日の岐阜単科ですが、
こちらの都合で、今月は作文講座のみの開催となりました。
まだ席は空いております、
ご参加、お待ちしております!
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