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単科について・・・もう少し [教室案内]

単科について、もう少し書きます。

単科と本科の違いはいくつかありますが、
その中で、単科だからこそ、していることがあります。
それは、作文へのフィードバックを時間内に行うこと。
本科の場合は、終了時刻ぎりぎりまで書く人が多いので、
一度預かって翌週返す、ということも珍しくありません。
1週間空くと、「何書いたんだっけ?」とすっかり忘れている人がほとんどですが、
ちらっと見れば「ああ、これか」と思い出します。
そして、私からの返事を読んで「こう返ってきたか~!」とかなんとか、
まあ、なにやら思っているようです。

単科の場合は、違います。
月1回しか会えなくて、
しかも毎月会えるとは限らないので、
より大きな効果をと考えるなら、
その場で、口頭で、私が感じたことをはっきりと伝えるのがいい、と思っています。

その人なりに工夫を凝らした作文です。
時には、「なんだかよくわからない文になっちゃった」ということもあります。
それを、どう読まれるか。
自分の書いたことはちゃんと伝わったか。
先生はどんな反応を見せるだろう?
子どもたちは、自分の作文が返ってくるまで本を読みながら待つのですが、
作文を、というより、私の反応を待っています。

1か月に1回しか(あるいは数か月に1回しか)会えないのです。
次に会う時まで、私の言葉が心に残るように…!といつも願います。

心から感心したのなら、その気持ちを減らさないで全身で伝えます。
笑えるところは、声をあげて笑います。
よい気づきがあれば、それを読み上げ、「ここがいい!」とほめます。
深めたりないところがあれば、責めるようではなく、
「あなたの言っていることをもう少し深く知りたいから、尋ねる」姿勢で
話を聞き、なるほどと納得し、それなら私はこう感じるけど、どう?と
小さな討論をします。
大切なのは、「悪いところを指摘する」のではなく、
最初の読み手である私が、どう感じたかを伝えることと、
その人の言葉を受け取ることが、
私にとって、とってもとっても嬉しいことである、
ということを態度で見せること、
この2つです。
この姿勢がなければ、たぶん子どもたちは、
私に作文を見せるのを嫌がるようになるでしょう。

そうそう、ほめるときには、
「どこが・なぜ(どんな効果を上げているから)よいのか」
「読み手をどのような気持ちにさせているか」
具体的に伝えるようにしています。
学校やその他の場所でも、その工夫を用いて書いてほしいからでもありますし、
文章は常に読み手の存在を意識して書くべきなので、
読み手がどう受け取るかは、できるだけ具体的に話すようにしています。

お子さんの表現力をつけたい、とお考えのかた。
書き方を教えることよりも、うんと効果的な方法があります。

「よい受け手」となることです。

字の間違いや読みにくさを、最初に口にするような受け手では、
書き手は伸びません。
目の前で、その人の言葉を大切に受け取っていることを「見せる」のですよ。
「なるほど~」「へーえ」「この言葉、すきだなあ」
まずは「受け取る」言葉から入ることです。
そして、どんな字であろうと、
その作文を大切に読み、大切に扱う姿を「見せる」こと。
見ていないようで、お子さんは見ています。
受け手が、書き手の言葉を育てるのです。
受け手次第、なんですよね。おっと、これは自戒を込めて書いてますよ。


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